不登校児の家庭教師「心打たれるもの」
家庭教師のバイトをしている。
2人の子を担当しているが、どちらも不登校の子だ。
1人は小学生。もうひとりは中学生。
3/8は、中学生の子の指導日だった。
その子の家に行ったが、その子が部屋から出てこなかった。
今までも何度か部屋から出てこなかったことがあった。
今日は、久しぶりに学校に行けたようだったのでよく頑張ったと思う。
疲れてもいるのだろう。
今日は無理せずに、休ませてもいいかなと思った。
母親との相談の末、生徒と2人で近所のファミレスで食事をしながらお話をすることにした。
生徒は、接しているときは明るくて、おもしろい、いわゆる「良い奴」といった感じの生徒だ。
YouTubeが好きで、あきっぽい性格の子(自分でも認識している)だ。
話を聴く限りでは、学校自体が嫌いなわけではない。
学校に行けば楽しめるが、家にいるほうが楽なので行けないという生徒だ。
コミュニケーション能力も高くて、笑顔もかわいらしい感じで、不登校になるようなタイプではないように感じるのだが・・・
不登校にもいろいろな子がいるのだな、と感じた。
この生徒を担当するまでは、「不登校=深刻、暗い」というイメージがあったが、「深刻」というほどでもないし、「暗い」という言葉は似つかわしくない。
そういった子でも、不登校になりうるのだと実感している。
「この子が学校に行けるようになるにはどうしたらいいのだろう。」
この問を繰り返している。
しかし、答えがでない。というか、結果が出ない。
今までの自分の経験を踏まえて、生徒にアドバイスをしたり、科学的に証明されていることを元にアドバイスをしたりしている。
ただ、これだけじゃ響かないのだろう。
そうそう答えは出てこないものなのかもしれないが、半年経っても変化がでないと(むしろ学校に行けなくなっている)、「自分に力が足りないのでは」と考えるようになってきた。
僕が家庭教師として行くことで、状況が悪化するのであれば行かないほうがいいのでは、と思う。
焦ってもしょうがないっていうのは頭では分かっている。なので、なるべく焦らないようにじっくりみるようにはしている。
だが、親御さんが高いお金を払ってくれているのだから、それに見合った「結果」を出したい。そういう気持ちが強くなってきた。
母親としては、ゆっくり様子を見ていこうというスタンスなのだが、父親の方は気持ちが焦ってしまっている様子が伺える。
お金がかかっているので、当然と言えば当然だろう。
僕ができることはもうないのか。
まだまだあるはず。
向き合おう。向き合い続けよう。
そうしないと、答えはでない。
生徒に対してできることは、影響を与えることくらいだろう。
あとは、自分の生活もしっかりさせよう。まずはそれから。